人の姿を得たかつての軍艦がさまざまな理由で戦い続ける軍艦擬人化戦争物語

世界観

極東共和国で生み出されたアンゲル人「船霊」は、艦船の擬人存在を作り出す力を持っていた。極東共和国海軍はこの力を利用し、人の姿をしていながら軍艦と同等の能力を持つ兵士「人型機動艦艇(Humanoid Mobile Ship / HMS)」を開発。

第二次世界大戦で活躍した軍艦の記憶を継承する彼女らHMSは、最新兵器を手に戦場となる大海原に再び立つことになる。国家、企業、果てはHMS同士で。様々な策謀が犇く太平洋で、彼女らはいつまで戦い続けるのか。

キャラクター

ストーリー

第一部:太平の海に共和を

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戦争は終わらない。それでも、私たちは沈まない。

ー鋼鉄の少女たちが紡ぐ、希望の物語ー

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あらすじ

22世紀、太平洋を舞台に繰り広げられる、HMS初号機の5年間の戦いと成長の物語

2095年、極東共和国と太平洋連盟の間で戦争が勃発する。太平洋連盟が誇る超巨大航空母艦「Queen of the Pacific」(全長1400m、3段6枚の飛行甲板を持つ海上要塞)に対抗するため、極東共和国は革新的な兵器を開発した――人型機動艦艇、HMS技術である。

初号機として目覚めたHMS「霞」は、理性的で洞察力があり、語気の強い性格を持つ。旧日本海軍駆逐艦の記憶を継承する彼女は、真面目だが身内には砕ける性格の「朝潮」、道化を演じる「陽炎」と冷静な「不知火」など、個性豊かな仲間たちと共に戦場に立つ。

当初、HMS技術の優位性により連戦連勝を重ねるが、敵も着実に対策を講じていく。戦争は予想を超えて長期化し、技術はどんどん進化していく。駆逐艦型から始まり、軽巡洋艦型、重巡洋艦型、戦艦型、そして空母型――新型HMSの登場により戦力は強化されるが、それは同時に戦争の激化を意味していた。

初号機として部隊を率いる霞は、戦いの中で様々な葛藤に直面する。新型HMSへの複雑な感情、技術だけでは解決できない戦争の本質、そして何より、仲間を守りきれない無力感。だが朝潮をはじめとする仲間たちとの絆が、彼女を支え続ける。

技術の進歩、戦争の泥沼化、企業の思惑、予期せぬ喪失――あらゆる困難を乗り越えながら、霞は問い続ける。「私たちは何のために戦っているのか?」そして見出す答えは、技術を超えた、もっと根源的なものだった。

これは、戦争の無意味さと平和の尊さ、技術進歩の光と影、そして何よりも友情と絆の力を描いた、HMS初号機「霞」の5年間にわたる成長物語である。

全15章で描かれる壮大な戦史の中で、霞と仲間たちは笑い、泣き、戦い、そして成長する。華麗な空中戦、圧倒的な艦砲射撃、水陸両用の立体的戦術――HMS技術がもたらす革新的な戦闘描写と、深い人間ドラマが織りなす、新時代の戦記文学。

第二部:羈絆の海に開放を